機械の生産量と経済の結びつき

日本のものづくり大国としての地位は今も世界的に有名なものです。特に機械の生産量が経済と深く結びついています。ものを生み出す機械そのものを作り出すことによって、大量のものを生み出すことになるからです。

その機械の緻密な設計と共に、動かす精密な部品を生産する町工場の存在がものづくり大国としての地位を不動のものとしています。この職人による技術は世界的に見ても脅威となるものです。

例えばアメリカも生産性の向上やシステム化に関してのスキルは高いものの、肝心の精密部品の製造は難しいとされます。それは細かな作業を行う職人を育て上げるシステムが根付いていないからです。

他の国に目を向けてみても、職人と呼ばれる人は大勢います。特にヨーロッパではある意味、日本よりも職人が生計を立てやすい土壌があります。靴の修理や時計の修理など、日本ではほとんど無くなってしまった職業が街中に多く存在しています。けれども機械を組み立てるための精密部品を生み出す職人に関しては、やはりほとんど見られないものです。

ものづくり大国として不動の地位を持つのは、この町工場で生産される精密部品のおかげでと言えます。そしてこのような小さな町工場をいかに守り育てていくのかが、日本のこれからの課題になっています。

日本古来からの伝統は大切ですが、グローバル化の波に乗り切れていない日本は世界のビジネスから取り残されているからです。世界基準のビジネス思考を受け容れることが難しい状況の中で、この町工場の伝統を守りつつも世界基準のルールをどう導入していくのかが課題というわけです。

つまり、効率を優先した考え方を取り入れるならば、非効率な仕事にならざるを得ない町工場はビジネスモデルとしては不適合となってしまうわけです。その矛盾をどのように解消して、機械産業を守っていくのかを考える必要があります。

また、その技術を少子高齢化のこれからどのように伝えるのかも課題です。